【オススメ!】タイトル未定

僕はしがない占い師。別段未来が見えるわけでもないのに僕の店は客が途絶えることが無い。僕は普通に接客し、それらしいことを言うだけ。それで一回の面談料が五千円というのだから儲けものだ。 僕がこうして安泰に暮らしていられるのも全て真由美のおかげ。…

狛猫

1 その日は夏なのに不気味なくらい涼しい日だった。台風でも来るんじゃないか。 ここは京都のとある寺。清水寺や金閣寺のように賑うことは祭りのときもない。 俺はここの狛犬ならぬ狛猫。なぜ猫かって?それには悲しい事情があったんだ。 この寺が今みたい…

【オススメ!】逃避行

序章 忍び寄る影 午前二時。都会の薄明かりも完全に遮断される廃ビルの階段を、一人の男がゆっくりと上がっていく。前も後ろもない、吸い込まれんばかりの闇。コンクリートの壁に反響する男の硬い靴音。そして、嗅覚を刺激する血の匂い。 窓もない完全な暗闇…

あれから

僕の平和をぶち壊す報せはこたつの中にいるときにやってきた。ねーちゃんがフロリダから帰って来たのだ。なんの前触れもなく、いきなり。 「ただいま~」 聞きなれた懐かしい声に、まさかと思いこたつ布団から顔を覗かせると、あろうことか目の前にねーちゃ…

【オススメ!】エクストリーム

~登場人物~ ☆武田明弘 ♂ 本書の主人公。気弱だが心優しい大学一回生。高校時代に体操をしていたが、足の怪我で挫折した。 ☆無敵毅 ♂ 二回生でアームレスリング部部長。どこまでもまっすぐな男で面倒見がよい。筋肉フェチでゴリマッチョ。特技は合気道。 ☆…

キックオフ

走れ、走れ、走れ! 仰げば曇天。スタジアムには大勢の観客たち。俺たちはグリーンの人工芝の上。インターハイへの切符を争う地区大会の決勝。あと三十秒で試合終了だ。一対二でピンチだが、一点決めればPK戦に持ち込める。PKなら負けねえ。 FWの高野…

猿軍団39――俺たちの未来――

あれから何年が経っただろう。そう、彼らがオーストラリアの地面を踏んでから。 俺の名前は猿之助。猿吉の実の息子だ。猿吉は今、この猿軍団のボスを務めている。猿軍団と命名したのは、もちろん猿吉。元々は猿軍団39だったが、数が変わってしまったため、…

猿軍団39――夜明けは近い!――

ここは大阪のとある山。この山には僕を含めて三十九匹の猿が住んでいた。この山には木の実がたくさんあり、僕らは何不自由ない生活を送っていた。 しかし、ある日、台風でその木は全部折れてしまったのだ。 僕はボスザルの子分的な存在。まだ生まれたばかり…

自作の小説を投稿していきます!

僕が中学から高校時代に書いた自作の小説を投稿していきます。 完全に趣味ですが、読んでいただけると嬉しいです!!